ブロックチェーンが使えないものになり価値がなくなるという噂を聞いてしばらくたちますが、その真相がほぼ明らかになりました。
今回はそれを、簡単に説明していきますね。
実は、この話 はったりでもなく、本当の話のようですね。
それなら大変じゃん!ってことですが、まあ いったん落ち着いてボクの話をきいてください。
ブロックチェーンは使いものにならなくなるという根拠
簡単に言ってしまうと、
量子コンピュータというものがあれば、めちゃくちゃ性能が良いので、その性能の高さから電子暗号(ブロックチェーン)を解読できてしまう
ということなんですね。
従来のコンピュータ
私たちが毎日使っているコンピュータ、たとえばWindowsであったり、Macだったりすると思うんです。
そのコンピュータは 量子コンピュータが存在する大きな視点で見ると、古典的コンピュータと呼ばれる部類に入るらしいんです。
量子コンピュータからしたら、
Windows、Mac・・・ふる!って感じなんですかね(汗)
その古典的コンピュータである 現在のWindowsとかでは、すべての概念が0か1の2つの数字の組み合わせで表現されていて、計算処理もすべてこの2つの数字だけでしていたんですね。
有ると無い、ONとOFFという2つの概念の組み合わせを、桁数を限りなく増やすことで表していたのです。
これを2進法といって、その処理を 基本単位ビット(bit)で表しているんです。
パソコンの性能を表すのに32ビット(bit)とかいいますよね。まさにそのことになると思います。
従来のパソコンが苦手なこと
この、古典的コンピュータWindowsで 大概 十分にこと足りるのですが、この従来のコンピュータには決定的な弱点がありました。
それが 因数分解が苦手とということなんです。
パソコンが数学が苦手って意外な感じもしますが、ふつうに暮らしていて、因数分解なんてものは必要がないので何ら不自由さはありませんよね。
なので、量子コンピュータの開発は、そこまで積極的に進まなかったそうです・・・
そこで、そのパソコンの因数分解が苦手なことを逆手にとって、生まれたのがブロックチェーンをはじめとする暗号化技術になるわけです。
実際に従来のWindowsなどのコンピュータで、その暗号を因数分解して解明することは可能ではあるのですが、 一説によると 宇宙ができるほどのとてつもない時、まさに天文学的な時間がかかってしまうということでです。
なので、やればできるかも知れないが、実際は無理とされていました。
量子コンピュータ
その一方で、量子コンピュータの概念は、0と1。ONとOFFという2つの概念の組み合わせだけではなくて、2つ以上の状態を同時にあらわすことができるというシロモノなんです。
1と0以外にも2、3、4もあるといった具合です。それによって従来の2進法であらわし得ない、複数の状態を同時に再現することができるんですね。
ポイント
現在の仮想通貨のブロックチェーン技術は、因数分解を計算するのに非常に時間を要することを利用して作られています。
なので、そこまで使い道がないと思われていた量子コンピュータがここで登場したとすれば、通常なら解読できないと思われていたブロックチェーンをはじめ、他にも暗号系のコンピュータセキュリティーも解読できてしまうということなんです。
通常のパソコン・WindowsやMac等では解読できないとされていた暗号・秘密鍵を算出することが可能。つまり、
この量子コンピュータが開発されれば、従来 難しいとされていた仮想通貨のしくみ(ブロックチェーン)を簡単に突破されてしまうらしいんですね。
もっと具体的に説明すると、こちらを見てください。
現在、ビットコインなどの仮想通貨の基盤技術となっているブロックチェーンでは「公開鍵暗号」と呼ばれる暗号システムが採用されている。
これは電子署名などにも広く用いられている暗号方式で、「秘密鍵」と「公開鍵」という対になる2つの鍵を用いる。
一方の鍵で作成した暗号文は、もう一方の鍵で複合が可能となる。公開鍵から秘密鍵を算出することは原理的には可能だが、膨大な計算処理が必要となるため、従来のコンピューターでは難しいとされてきた。
引用:mag2.com
このように仮想通貨は「秘密鍵」と「公開鍵」がセットで割り当てらていて、公開鍵からもう一つの秘密鍵を割りだすことは、通常のコンピュータの能力では難しいとされていました。
ですが、もし通常のコンピュータの能力の1億倍の能力をもつと言われる量子コンピュータがあれば、その秘密鍵を 求めることができてしまうということなんです。
その量子コンピュータの研究は、中国や日本でも進められていて、あと5年もあれば 普及のレベルまでになるのではと言わているようです。
それならば、ブロックチェーンの価値はなくなり、仮想通貨はもう終わった!とがっかりするかも知れませんが・・・
実際、そうとは言えません。
ブロックチェーン側の対策
なぜなら、もう その対策に すでに仮想通貨業界も動いているだからです。例えば
- 従来の秘密鍵を1回きりの使い捨てにすようにしたりするシステム
- 2進法を使って考えられていた暗号を 3進法へ移行
以上のような対策を練ることで 量子コンピュータでも対応できない質のものに変えようとしているんです。
そして、この度、韓国企画財政部キム・ドンヨン長官が中国人民銀行の周小川(ジョウ・シャオチュアン)総裁との会談で次の様に語っています。
「ブロックチェーン技術は第4次産業革命を促す重要な技術革新であり、そうしたものとして企画財政部は仮想通貨市場の規制に慎重なアプローチを取るつもりだ。仮想通貨の悪事への使用については厳しい規制を課すつもりだ。」
この話は、一民間のレベルではなくて、韓国の財政部のトップが 中国の人民銀行の総裁と、中国で直接の会談した時の話です。
ブロックチェーンの技術を認めるすごく前向きなコメントですね。
その悪事への使用の制限をふまえて、さっそく韓国では仮想通貨の匿名取引が禁止されています。
つまり、本格的にブロックチェーン技術を国として利用しようとしている声明とも取れる内容ですね。
ブロックチェーンの この量子コンピュータ問題は、早かれ遅かれ出てくる 織り込み済みの内容だったと思うので、上手い具合に対策してもらいたいものですよね。